「世界を縁満にするハートテックカンパニー」株式会社manebiのWebサイトリニューアルを通じたブランディングプロジェクトを、DONGURIが担当しました。
株式会社manebiは、オンラインでの人材採用や教育などをテクノロジーで革新する企業です。採用面接や社員教育を効率化するクラウドツール「playse.」や、派遣スタッフが自ら学べる専用eラーニングシステム「派遣のミカタ」など、さまざまなSaaSプラットフォームを構築し、企業と人材の出会いや「縁」をテクノロジーで仕組み化しています。
本プロジェクトは、キービジュアル開発のプロセスでの対話を通じて、これまでには言語化されていなかった新たな「manebiらしさ」が発見されるという、インナーブランディングを兼ねたプロジェクトとなりました。
ヒアリング
本プロジェクトは、コーポレートブランディングを目的としてスタートしました。開始にあたりクライアントと対話を重ね、プロジェクトのスコープについて採用活動を軸とすることに決定。採用人材にとって最も重要なタッチポイントとなるコーポレートサイトのリニューアルに注力することが決まりました。
リニューアル前のWebサイトについてヒアリングしたところ、「manebiらしさ」や「サービスの特徴」などが伝わりにくいという課題がありました。manebiのミッション「世界縁満」や採用ターゲットの人物像などについても合わせてヒアリングを行った結果として、本プロジェクトは、求職者へ伝えるべきことを伝えるための情報設計を行い、manebiのミッションとプロダクトコンセプトを結びつけたビジュアルを構築することが必要であると導き出されました。
要件定義・情報設計・採用コンセプト策定
Webサイトリニューアルの要件として、目的を「企業のプレゼンスアップ」「採用活動への活用」「セールス・サポート」の3つに設定。求職者とエンドクライアント、投資家などのステークホルダーごとにWebサイトがどのような立ち位置になるのかを整理した上で、メインターゲットとなる求職者に伝えるべき情報について要点を定めました。
合わせて、manebiのミッションや社風を伝える採用コンセプトについても提案。ミッションドリブンな会社であることと合わせて、コミットを重視し、互いに成長しあう文化を伝える「ソーシャルミッションを担う、優秀なチーム」というコンセプトが採用となりました。
ビジュアルトーンの策定・キービジュアル開発
続いて、ビジュアルトーンの策定に着手。manebiが担うソーシャルミッションを表現するために「やさしさ」というキーワードを視覚化したラフデザインを複数提案しました。そのデザインへのフィードバックとして、クライアント社内で違和感を抱いた状況があったため、改めてその要因をキャッチアップ。どの要素にどのような違和感を抱くのかを深くヒアリングしました。
結果として、当初クライアントとして認識していた“manebiらしさ”である「世界縁満」というミッションは、最終的に目指すゴールであることは間違いない反面、“現時点のmanabi”の姿を表すものとしては近しくないことがわかりました。
そこで、改めてビジュアルコンセプトにふさわしい“現時点のmanabiらしさ”について対話を重ね、その要素を整理。最終的に、現在のmanebiは「人の自律的な成長に寄り添うインフラ(=ハートテック)を構築し、一人でも多くの人が自分らしく輝く世界を作る」企業であり、「世界を縁満にする旅」の途中であることが言語化されました。
合わせて、「やさしさ」についても精緻な言語化を行いました。対話するうちに、manebiにとっての「やさしさ」は、「力強く社会と繋がる」「人を助けることができる」力があってこそ「世界縁満」が実現できるのだという、強さに裏打ちされた「やさしさ」であることに辿り着きました。
このタイミングで整理されたキーワードと合わせて、ご縁を表す「円」や、代表が語る「世界一を目指すなら宇宙一を目指す」などの社内文化を象徴するキーワードについても合わせてキャッチアップ。名刺に「高い目標を目指す」意味として描かれた空想の絵をモチーフとする山のビジュアルと、その山を越えた先にある「円」を見つめる旅人のビジュアルを開発しました。山景の先には、テクノロジーの可能性を想起させる幻想的な星空を描いています。
ビジュアルのカラーリングについて、当初コーポレートカラーは赤であったものの、「ハートテック」の言葉に含まれる人のあたたかさとテクノロジー性を伝えるために、同じく名刺に描かれた絵に着想を得て、淡い紫と青のグラデーションを使用。結果的に、コーポレートカラーも同色へと変更になりました。
Webサイト開発・コーポレートツール制作
Webサイトにおいても、インタラクションやモーションの演出でキービジュアルの世界観を隅々まで表現。「世界縁満」のミッションには「人」という字が円を成すビジュアルを、「自分らしく輝くためのプラットフォームをつくる」というビジョンには「人」が線で繋がっていくビジュアルを開発しました。
コンテンツにおいては「人の縁」を重んじるmanebiらしさを伝えるため、一人ひとりのメンバーの顔が見える情報設計を行っています。対話を重ね、新しく生まれ変わった“manebiらしさ”がターゲットに多角的に訴求できるよう、ステッカーやTシャツなどのコーポレートツールについても合わせて制作しました。